キレイな人は温め上手 ~石原新菜先生に聞く~ 第3回 むくみや水太りは温めて改善!

キレイな人は温め上手 ~石原新菜先生に聞く~ 第3回 むくみや水太りは温めて改善!

漢方薬の処方を中心とした内科医・イシハラクリニック副院長の石原新菜先生に、キレイに元気に年を重ねるヒントを聞くシリーズ。最終回は、「むくませない、太らせない改善方法」についてお聞きしました。

むくみの大敵は、過剰な水分だった!

「むくみ」「水太り」への読者の関心が高く、『温theLIFE』では「むくみと冷え」について、たびたび取り上げてきました。そもそも、体がむくんでしまう一番の原因はなんでしょうか?

必要以上に水分をとってしまうことですね。水をたくさん飲むと、体に良い、デトックス効果があると思っている方も多いのですが、実はそうではないのです。

水分のとり過ぎは、必要以上に体に水分がたまる「水毒(水滞)」を引き起こしてしまいます。「水毒(水滞)」とは、東洋医学の考えで、「気・血・水(き・けつ・すい)」のなかの「水」を排出できずにたまった状態のこと。「水」は体内の血液以外の水分をさし、この巡りが滞る、つまり一部の筋肉や皮膚の細胞周辺などに水分がたまると、その場所がむくんでしまうんです。
「水毒(水滞)」は、むくみだけでなく、冷えや胃腸の不調などを引き起こすこともあります。

むくみを改善するために重要なことはありますか?

石原 新菜 先生

余計な水分をとり過ぎないこと! カロリーゼロだからといって水をたくさん飲んでもいいわけではなく、余分な水分がたまるとそのぶん、体重は重くなりますよね。
人によって代謝量や筋肉量、運動量が違いますから、必要な水分摂取量は、人によって違うものなんです。
私のクリニックにいらっしゃる患者さんのなかにも、水分をこまめに多く摂るといいと考えている方もいるのですが、水分を多くとり過ぎている場合は、水分摂取の頻度を見直してもらいます。処方した漢方薬を飲む場合にも、たっぷりの水では飲まないように気を付けてもらっています。

新菜先生がおすすめする、むくみ対策とは

むくみを改善するのにおすすめのアイテムはありますか?

イチ推しは「腹巻き」です。第1回でも紹介しましたが、臓器がたくさん集まっているおなかを効率良く温めるアイテム。「腹巻き」をすると、腰より少し高い位置にある腎臓を温めることができます。腎臓は、余分な水分を排出するはたらきがあり、温めることで腎臓の機能が良くなり、血流アップが期待できます。

むくみや水太りを改善するおすすめの習慣は?

体内の余分な水分を出すためには、汗をかく習慣が重要です。家でも仕事場でも、一年中空調が整った場所で過ごしている方が多いと思います。そういった状況では汗をかきにくいですよね。さらに運動習慣がないと、汗をかく機会がほとんどありません。

本来、ヒトの体では、春から夏の気温変化に合わせて、暑さに慣れる「暑熱順化(しょねつじゅんか)」が行われていました。「暑熱順化」が進むと、発汗量や血流量が増加し、体にこもった熱を逃して体温調節ができます。けれど、それができないと、体温が上昇して熱中症が起こりやすくなるんです。汗をかける体づくりって、本当に大切ですよね。

具体的にどんなことをしたらいいですか?

私が患者さんに必ずおすすめするのが入浴です。入浴のポイントは、肩まで湯船に浸かること。体に適度な圧力がかかり、心臓に戻る血液量が増えて代謝が上がります。じわじわと汗がかくまでつかると、体の芯が温まります。

入浴している女性 イラスト

運動については、いかがですか? 先生はジョギングを毎日されているとお聞きしました。

はい! ジョキングは日課です。話しながら走れるぐらいのスピードで走っています。さらに、走るコースの途中にちょうどいい高さの手すりがあって、それを利用して腕立て伏せもしています。とにかく汗をかいて、代謝を上げるのが大切です。大変そうに見えるかもしれませんが、汗をかくって本当に気持ちがいいですよ。

石原 新菜 先生 ランニング 画像

なかなか毎日ジョギングをするというのは難しそうですが、家で簡単に続けられる運動はありますか?

簡単にどこでもできる運動といえば、スクワット。人体の筋肉の7割が下半身にあるので、下半身を動かすことで効率良く体温・代謝アップにつながります。
膝を曲げる動きと曲げた膝を伸ばす動きをそれぞれ1秒ずつ30回行ったとしても、たった1分で終わります。簡単なので30回は絶対やってほしいですね。
スクワットを30回行ったあと入浴すると汗もかきやすいので、お風呂前にスクワットを行うとより効果を得られやすいかと思います。さらに、入浴後にストレッチで筋肉を伸ばせば血流が良くなり、余分な水分が排出されやすくなります。スクワット→入浴→ストレッチをセットにすると、むくみ対策に効果的です。

不調改善の手助けとなるのが漢方薬

ふだんのむくみや水太りなどの対策に漢方薬をどうやってとり入れたらいいのですか?

むくみや水太りを改善するには生活習慣に気をつけることが大事。それでも、症状が改善しない、不調が続くというときには、サポート役として漢方薬をとり入れるといいでしょう。むくみが気になる場合は、体内の水分代謝にはたらきかける漢方薬が使われます。「五苓散(ごれいさん)」「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」といった漢方薬が代表的ですね。

<キレイ実践③>新菜先生をマネして美しくなりましょう!

「一日一走、一日一食」

夕飯 イメージ

毎日のジョキングは欠かせません。忙しく一日を過ごしても、仕事が終わったあとにジョキングすると元気が復活するんです。汗をかくと、気持ちもスッキリするのかもしれません。
そして、食事は1日1食。私の体に合っていて、夜1食の生活を続けています。1日3食だとつねに消化吸収を行うため、胃腸が疲れています。1日1食にすることで、胃腸を休めることができ、かえって胃腸の調子が良くなります。空腹を感じるときは、黒砂糖や味噌汁を口にしますが、少し食べるだけでも空腹がおさまって、仕事に集中できるんです。

石原 新菜 先生 プロフィール

イシハラクリニック 副院長。食事指導、漢方薬の処方を中心とした診療を行う。わかりやすい医学解説と親しみやすい人柄から、講演やメディア出演も多数。さらに、執筆活動も行うなど幅広く活動中。
オフィシャルサイトはこちらから


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